北京五輪に向けた再開発、最後の一人が立ち退き |
北京市の前門地区で、住宅の取り壊し執行のため警察に強制退去させられる家主(中央)ら=8日(共同)
最後の1人を強制排除 北京五輪再開発の立ち退き
中日新聞:2007年11月8日 19時56分
【北京8日共同】北京五輪に向け、数千人の住民を立ち退かせて再開発中の北京市・前門地区で8日朝、立ち退きに反対して最後まで残っていた男性(42)を数十人の武装した警察官が強制的に排除、ブルドーザーを使って家の取り壊しが行われた。
国際人権団体は、北京市内で五輪の再開発のために少なくとも125万人が立ち退きを強制されたと指摘。五輪を来年8月に控え、当局のこうした強引な方法は今後も多発するとみられ、批判を浴びそうだ。
前門地区は、明代から栄えた北京市の下町。男性によると、祖父の代から同地区に住み続け、親族が住んでいた家も合わせて4軒を所有。しかし補償金も支払われぬまま、当局が用意した郊外のアパートへ引っ越すよう求められていたという。