年始から酷いニュースです。昨年五月に不審火で本棟を失った藤沢のモーガン邸が、再び不審火で全焼しました。
旧モーガン邸を守る会を中心にした保存活動により、2005年に藤沢市と
日本ナショナルトラストによって買取られ、これから本格的な復原改修にあたろうという矢先、一度目の火災。復元に向けた調査を進めているなかでの二度目の火災。悲劇というよりありません。守る会HPと
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旧モーガン邸また不審火 昨年は本棟焼失 神奈川・藤沢
asahi.com:2008年01月02日19時20分
2日午前5時30分ごろ、神奈川県藤沢市大鋸の洋館「旧モーガン邸」から出火、ともに木造の本棟増築部分と別棟の2棟、計約250平方メートルが全焼した。昨年5月には本棟約260平方メートルが不審火で焼失した。人が住んでおらず、ふだん火の気がないことから、藤沢署は放火の可能性もあるとみて調べている。
調べでは、近くに住む女性(56)が窓を開けたところ、煙が見えたため119番通報した。2棟はつながっておらず、別々に出火したらしい。正面の門は施錠されていたが、さくなどを乗り越えて敷地内に入ることは可能という。
市などによると、旧モーガン邸は、横浜・山手外国人墓地正門や山手111番館の設計で知られる米国人建築家J・H・モーガン(1873〜1937)が、1931(昭和6)年に自宅として建てた。別棟は本棟と同じ年の建築で、モーガン氏の妻の両親が住んだらしい。本棟の増築は67年だという。
かつて解体の動きが起こったが、99年に地元住民らが「旧モーガン邸を守る会」を結成し、保存運動を展開。これに応える形で05年に財団法人・日本ナショナルトラスト(JNT)と市が協力して建物や敷地を買い取った。
昨年の火災の後、JNTが作った専門家らの検討委員会が「復元保存が現実的」との中間報告をまとめ、関係者らの協議や復元に向けた建物の調査が続いていた。
守る会によると、増築部分には焼け残った窓などの建具を整理したうえで保管していた。窓には侵入を防ぐ板を打ちつけてあったという。
現場に駆けつけた会員の一人は「邸宅は湘南の庭園文化の象徴。燃やした人がいるなら絶対に捕まえてほしい。とても大変だけど、復元は絶対にやりたい」と話した。