南海難波駅の再開発について、MSN産経ニュースが報じています。大阪の商業施設の供給ラッシュに対し、ホテル南海の再開発を前倒しにする方針とのこと。
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ホテル南海、再開発前倒しへ 大阪の百貨店「2011年問題」へ布石
MSN産経ニュース:2008.1.3 01:39
南海電気鉄道は2日、平成18年末に閉館した大阪・ミナミの「ホテル南海なんば」(大阪市浪速区)の再開発に、今年から取り組む方針を明らかにした。敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合を示す容積率の緩和をめぐって、調整に時間がかかる「南海ターミナルビル」の再開発に先行する。昨年春に全面開業した「なんばパークス」に続く、ミナミの新名所を目指す。
南海難波駅の西隣に立地するホテル南海の敷地面積は、約1200平方メートル。ビジネスホテルとして運営されてきたものの、老朽化が激しく、建て替えを視野に有効活用を図ることにした。
新ビルはターミナルビルに連動する商業施設かオフィスビルに生まれ変わる見込みで、23年中にも開業の予定。阪神高速道路に分断される形でターミナルビルと向かいあうホテル南海だが、新ビルは「周囲と一体感がある建物」にするという。
ターミナルビルの再開発には高島屋大阪店や南海本社が入居する南海会館ビルの建て替え計画も含まれ、すでに一部で外壁工事が始まっている。ただ、容積率を緩和できる都市再生特別措置法の適用申請で大阪市との協議に時間がかかるため、自前で整備可能なホテル南海の再開発を先行させることにした。ターミナルビルの再開発は20年度から3年間の中期経営計画で概要を決め、23年度から着手する見込みだ。
大阪では三越大阪店の進出や近鉄百貨店の建て替え計画により、百貨店の売り場面積が現在の1・5倍に増える「2011年問題」が取りざたされるなど、キタとミナミの地域間競争がさらに激化する公算が大きい。
南海は「なんばパークスの完成で終わったままでは後れを取る。早く次の手を打ちたい」(幹部)としており、再開発事業を継続的に実施することでミナミの賑わいを演出し、今後のキタとの競争を有利に展開したい考えだ。