円谷プロダクションの「怪獣倉庫」が閉鎖するとのこと。朝日新聞が伝えています。記事では触れられていませんが、2007年10月に映像大手ティー・ワイ・オー傘下に入り、同族経営が終わったことも背景にあるのでしょう。本拠地が失われても、今後も変わらず子供と大人に夢を与え続ける会社であるよう、願っています。
特撮の「聖地」閉鎖へ 円谷プロ旧本社・東宝ビルト
朝日新聞:2008年02月07日
「ウルトラマン」シリーズを生んだ円谷プロダクションの旧本社(東京都世田谷区砧)と、同シリーズの撮影などに使われたスタジオ「東宝ビルト」(同区大蔵)が今月、ともに閉鎖される。同じ時代を歩み、夢を紡ぎ続けた特撮の「聖地」が約45年の歴史に幕を下ろす。
旧本社は、05年に本社を移した後も編集やCG制作に使ってきたが、数カ所に分散している倉庫や事務所を統合するため、閉鎖を決めた。解体され、跡地は売却される。
敷地内の別館2階には、怪獣の着ぐるみを保管。「怪獣倉庫」と呼ばれ、雑誌やテレビにたびたび登場する名所だった。閉鎖後、着ぐるみは別の倉庫に移される。
東宝ビルトは東宝の子会社で、黒澤明監督の「赤ひげ」など、映画やドラマ、CMの撮影にも使われてきた。老朽化し、周辺の宅地化で使いづらくなったことなどから解体が決まった。
「ウルトラマン」(66年)でフジアキコ隊員を演じ、現在は円谷プロ社員の桜井浩子さんは「勢いとパワーで今も残る作品が作れた。時代が流れて古い建物がなくなっても、また新たに長く残る作品を作ればいい」と話す。