以前からお伝えしている盛岡市内の戦跡ですが、またひとつ姿を消すことになるようです。岩手日報が伝えているのは、日本新薬所有の「旧覆(おおい)練兵場」。今月半ばから解体にはいるとのことです。
「旧覆練兵場」を下旬解体 盛岡
岩手日報:2008/06/13
日本新薬(本社京都市、前川重信社長)は、盛岡市青山2丁目の盛岡工場閉鎖に伴い、敷地内にある「旧覆(おおい)練兵場」を今月下旬解体する。12日に開かれた地元保存団体との懇談で明らかにした。保存団体は約1000人分の署名を会社側に提出した。
懇談には日本建築家協会東北支部岩手地域会など保存を求める地元4団体と会社側から計十数人が出席した。関係者によると工場は18日から順次解体。同練兵場は24日ごろの解体予定という。
地元団体は5月上旬、保存と懇談の場を求める要望書を提出。5月末の懇談で▽(練兵場の)店舗としての活用▽継続した住民側との検討—などを要望。会社側は工場跡地の賃貸やリース会社の複合商業施設の建設計画などを説明した。
日本建築家協会東北支部岩手地域会の渡辺敏男会長は「中も外側もいい意味で手が加わっており、保存状態は良好。新しい用途での転用を働きかけたい」と保存を訴え続ける構えだ。