能登半島地震で被災した、輪島の土蔵保存活動 |
被災した輪島の土蔵守れ 建築士ら支援団体、費用抑えた工法提案
Sankei Web:2007/09/24
能登半島地震で被害を受けた石川県輪島市では、輪島塗職人の作業場でもある土蔵が多く損壊した。再建に多額の費用がかかるため、取り壊しが相次いでおり、建築士、大工、左官などでつくる支援団体が修復費用を抑えた工法を提案し、土蔵を守る活動をしている。
団体は「輪島土蔵修復支援活動実行委員会」。事務局長の水野雅男さん(48)は地震後、住宅診断に回って被害を知り、「土蔵は街の貴重な財産。簡単に取り壊していいのか」と仲間を募り活動を始めた。
土蔵は湿度や温度を一定に保つため漆器作りに最適で、多くは輪島塗の塗師職人の作業場として建てられた。漆器業関係者によると、輪島市中心部で100軒以上が地震で被害を受けたという。調査で、梁(はり)や柱は残り、修復可能な土蔵が多いことが分かったが、全壊に近ければ、1000万円近くかかる場合もあり、修復を断念する人も多い。
委員会では、建築士などが損傷に合わせて修復プランを作成。市民や学生などのボランティアが修復作業を手伝って、費用を抑える工法を提案し、現在、3軒の再建に取り組む。依頼した漆器店の代表取締役、大工素也さん(46)は「輪島塗にとって土蔵は大事な場所。再建のめどがつき、感謝しています」と喜ぶ。
委員会では使用していない土蔵をギャラリーとして活用したり、壊れた土蔵から出た半製品の漆器を譲り受け、漆器を勉強中の学生に製品に仕上げてもらって販売、活動資金に充てる計画も検討している。
「輪島土蔵修復支援活動実行委員会」の方のブログ「輪島の土蔵修復活動」がありました。日々の活動の詳細がうかがえます。とても大変な作業のようですが、ボランティアの皆さんが楽しそうに作業しておられるのが印象的です。
記事中にもある「器再生プロジェクト」もとても良いですね。地震から残った器ですから「縁起物」として贈り物にも喜ばれそうですね。とにかくもう、修復活動の内容とフットワークに頭が下がる思いです。
ボランティアの受付をしているそうですので、ご都合のつく方は是非、先のブログもしくはハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパンまでご連絡を。私は残念ながら馳せ参じるわけにはいかないので、寄付を通じて活動のお手伝いをさせて頂きたいと思います。