五大監獄の一つとして知られ、現在取り壊しの進められている長崎刑務所について、一部の保存が行われるそうです。旧長崎刑務所は明治41年築、山下啓次郎設計。取り壊しに際して今年5月に行われた一般公開の様子はデイリーポータルZで伝えています(T・斎藤さんによる
「衝撃の廃墟/旧長崎刑務所を訪ねる」)。綺麗な写真が多いので、併せてご覧下さい。
旧長崎刑務所を一部保存へ 三角屋根の管理棟など
長崎新聞:2007/11/19
解体工事が進む諫早市野中町の旧長崎刑務所について、不動産などを手掛ける東京の民間所有者が管理棟の一部を保存する方向で同市と最終調整に入っていることが十八日、分かった。
関係者によると、今月上旬、同市が文化財保護とまちづくりの観点から一部保存を要望したのに対し、所有者側が口頭で保存を伝えた。近く正式に文書で回答するという。
保存を検討しているのは管理棟のエントランス部分(二階建て)と、正門を含む赤れんが塀の一部(高さ約六・六メートル、幅約二〇メートル)。八月、解体現場から見つかったれんが造りのアーチ形基礎の一部も復元を予定している。
エントランスは高さ約一四メートル、幅約四・五メートルの部分。上部にある青銅製の三角屋根は、同刑務所のシンボル的存在にもなっており、市側と保存方法や管理に関する協議が進んでいるとみられる。
同刑務所は一九〇七年に完成した明治五大監獄の一つで、赤れんが造りの洋風建築。現在、ショッピングセンターなどの再開発を視野に解体工事が進んでおり、保存を求める市民運動が起きていた。
五大監獄のうち、残りの鹿児島、千葉、金沢、奈良は何らかの形で正門や建物が保存・活用されている。