兵庫県の三木鉄道について、廃線後の跡地利用が議論されています。三木市、兵庫県などが出資する第3セクター、
三木鉄道は市の財政再建などを理由に2008年4月に廃線が決定していますが、その後の跡地活用については未決定。公募した市民らによりワークショップ形式で議論が進められているようです。
三木鉄道廃止後を議論 「トロッコ走らせて」も
神戸新聞:2/2 11:05
三木鉄道廃止後の沿線活性化に向けて話し合う「跡地等利用検討協議会」の初会合が三十一日夜、市役所であった。全委員二十一人が出席し、会長に神戸芸術工科大学の川北健雄教授(建築計画・コミュニティーデザイン)を選出。既存施設や跡地の活用について、意見を交わした。(佐伯竜一)
集まったのは、十八歳以上の沿線住民や団体代表、昨秋公募された市民ら。公募には十一人が応じ、作文などで六人が選ばれた。
事務局の市側が、会長に川北教授、副会長に三木商工会議所の稲田三郎副会頭を指名し、満場一致で承認。続いて四月に先進地視察と二回目の会合、六、八、十月に三-五回目の会合を開く日程の説明があった。
その後は七人ずつの三グループに分かれ、廃止後についての考えを述べた。
施設活用案では、鉄道復活も視野に入れて線路を保存し、トロッコなどを走らせる▽駅舎を中心にロケ地として売り出す▽沿線に菜の花を植えて駅舎を菜種油の精製所にする-というアイデアが挙がった。
跡地には、買い物できる施設▽高齢者が集まれる場▽沿線特産の農産物を生かした「食の街道」▽渋滞対策のバス専用道路▽スポーツ競技場▽ビオトープや釣り堀-を求める声があった。花の道やサイクリングロードへの支持もあった。
一方、枕木や土地、車両を売却すべきとの声も。「協議会の開催スケジュールが遅い」「委員以外の意見も聞きたい」「代替バスは、鉄道と同じ時間帯をきっちり守ってほしい」という意見も出た。
「委員の意見を聞き、視察の日程を早めることも考えたい」と市交通政策課。川北会長は「アイデアを出さないと何も実現できない。前向きな話がたくさん聞けた」と話していた。