太平洋セメント門司事業所の解体が進んでいるとのこと。西日本新聞が伝えています。
太平洋セメント門司事業所 「廃虚の横綱」解体進む 閉鎖28年目 更地化し貸し出しへ
西日本新聞:2008/09/30
かつて国内有数の生産量を誇った太平洋セメント門司事業所(門司区)の解体工事が進んでいる。関門海峡を望む門司港西側のJR鹿児島線を挟んで、山側と海側に並ぶ約110棟のレンガ造りなどの構造物は「九州の廃虚の横綱」と称された。来年2月ごろまでに、5万4000平方メートルの敷地は更地となる。
門司事業所は、同社の前身、浅野セメントが1893年に操業開始。新門司地区の石灰岩などを材料に使い、大正時代には国内有数のセメント工場に成長。しかし、燃料費高騰で急激に採算が悪化し、1980年に閉鎖された。
閉鎖後も国道199号海側の貯蔵庫を出荷拠点に使っていたが、役割を終えて既に解体。「工場も老朽化が激しい」と解体を決めた。
解体作業は今年6月に着手。海側(1万1000平方メートル)は工事の50%を終了。11月ごろまで建物の基礎や引き込み線を撤去。山側(4万3000平方メートル)も工事の40%を終了。今後、西側から建物を解体し、来年2月ごろに工事を終える。
同社はバブル崩壊後、合理化で閉鎖した工場を順次解体。熊本県八代市の工場跡はショッピングセンターに貸し出している。同社は門司事業所跡地について「貸出先は検討中。地域社会に貢献したい」としている。