岩国市旧庁舎の取り壊しに伴い、壁画を保存 |
岩国市旧庁舎の壁画、一部を保存…跡地に造成する公園に設置
2008年6月12日 読売新聞
岩国市は、旧庁舎の吹き抜け部分に飾っていた壁画「繁栄」の一部を保存することを決めた。旧庁舎解体後、造成する公園に設置する予定で、再び市民の目に触れることになる。
壁画は教会の天井などに描かれる「フレスコ画」の先駆者・長谷川路可の作品で、縦3メートル、横8メートル。樹木から果実を収穫する人の姿などが、コンクリートの下地に大理石を埋め込む手法で表現されている。
長谷川は、旧庁舎を設計した岩国市出身の建築家・佐藤武夫の知人。市の発展をテーマにした作品の制作を佐藤から依頼され、庁舎建設中の1958年に完成させた。
新庁舎建設に伴う旧庁舎の解体で、市は壁画の取り扱いを検討。市民から「文化的な価値が高い」などの意見が出たため、壁画の中央部分(縦2・7メートル、横2メートル)を切り出して保存することにした。
解体工事は今年度中に終了する予定で、公園は来年度以降に造成される。